歌がブツブツ切れて聞こえる原因とは?言葉を強くしすぎていた私の失敗
歌詞をしっかり伝えたい。
言葉をはっきり歌いたい。
声を前に出したい。
そんなことを意識して歌っていたら、先生から思わぬ指摘を受けました。
「声ははっきり出てるけど、ぶつぶつしますね」
「あれ?」
声は出ている。
言葉も、以前よりはっきりしている。
それなのに、歌として聴くと何かがおかしい。
どうやら私は、「言葉をはっきり歌う」ということを意識しすぎて、歌全体の流れを止めてしまっていたようです。
今回のレッスンでは、言葉を大切にすることと、言葉を一つずつ強く歌うことは同じではない、と気づきました。
「声を前に出す」を意識していた
最近のボイトレでは、「声を前に出す」ということをかなり意識しています。
前歯の上あたりに声を当てるようなイメージで歌う。
発声練習でも「前に出す」ことを意識してきました。
さらに、課題曲の『希望の轍』はアップテンポの曲。
前回のレッスンでは、
アップテンポの曲は、雑さも味になる
ということも教えてもらいました。
そこで私は、
- 声を前に出す
- 言葉をはっきり出す
- 言葉のアタックを強くする
- 勢いを出す
ということを意識して歌っていました。
一つ一つを考えれば、どれも間違っているようには思えません。
ところが、それを全部合わせてしまった結果、問題が起きました。
「声ははっきりしている」のに、歌がブツブツする
歌い終わると先生から、
「声ははっきり出てるけど、ぶつぶつしますね」
との指摘。
自分では、むしろ以前より良くなっているつもりでした。
声は前に出している。
歌詞も聞こえるようにしている。
勢いもある。
なのに、
歌がブツブツしている。
先生の指摘を聞いてから、自分の歌い方を振り返ってみました。
すると、思い当たることがあります。
私は、言葉一つ一つにアクセントをつけすぎていたのです。
言葉を強くしすぎていた
例えば歌詞を歌うとき、
一つの言葉を強く出す。
次の言葉も強く出す。
その次も強く出す。
という歌い方になっていました。
すると、言葉そのものは非常にはっきりします。
でも、言葉と次の言葉の間に「段差」ができてしまう。
先生からも、
「一つ一つの言葉にアクセントをかけすぎかな。全部が全部それだと流れが悪くなるよ」
と指摘されました。
まさに、その状態でした。
「言葉を大切にする」と「言葉を切る」は違う
ここで、これまでのレッスンを振り返ってみました。
私は以前、
「途切れた言葉であっても、文章として伝える」
ということを教えてもらっています。
つまり、歌詞は単語を一つずつ並べるのではなく、文章として伝える。
ところが今回の私は、
「言葉を大切にしなければ」
と思うあまり、
言葉そのものを一つずつ強調してしまった。
これでは、文章ではなく単語の羅列になってしまいます。
「言葉を大切にする」というのは、
一つ一つを全部強く歌うことではありません。
文章の流れを保ちながら、必要な言葉を目立たせること。
今回、先生に指摘されて初めて、その違いが少し分かりました。
歌がブツブツ切れて聞こえる原因
今回の自分の経験から考えると、歌がブツブツして聞こえる原因の一つは、
言葉の一つ一つを強く処理しすぎること
だと思います。
もちろん、発音を明瞭にすること自体は大切です。
ただ、すべての言葉を同じように強くすると、フレーズ全体の流れが失われてしまいます。
一般的な歌唱指導でも、子音を強調しすぎると歌が途切れ途切れに聞こえる場合があり、逆に母音を含めた音のつながりを意識すると滑らかに歌いやすくなると説明されています。
私の場合は、まさに「言葉を立たせよう」とする意識が強くなりすぎていました。
「言葉で切らない」という考え方
今回、先生から特に印象に残ったのが、
「言葉で切らないで」
という指摘でした。
これを聞いたとき、
「ああ、そういうことか」
と少し分かった気がします。
私は歌詞の区切りごとに声を出し直していました。
ところが先生が求めているのは、そうではない。
歌の中に流れている息を維持したまま、その上で言葉を変化させる。
先生からは、
「軸に流れている息を維持しながら、細くだしたり、太く出したりして音程をとってほしい」
というアドバイスもありました。
これなら、言葉をはっきりさせながら、歌全体の流れも残せそうです。
「全部強く」ではなく「強弱をつける」
今回のレッスンで分かったのは、
全部を強くする必要はない
ということです。
例えば一つのフレーズの中でも、
- 強くする言葉
- 弱くする言葉
- 太くするところ
- 細くするところ
- ゆっくり感じさせるところ
- スピード感を出すところ
を作る。
先生からは、実際に『希望の轍』のフレーズでも、強くするところと弱くするところを分けるように指導されました。
すべての言葉を同じように強くすると、結果的に全部が目立ってしまいます。
すると、逆にどこが重要なのか分からなくなる。
だからこそ、
目立たせないところを作ることも、表現の一部
なのだと思います。
「声を前に出す」も、やりすぎれば逆効果
今回、もう一つ大きな発見がありました。
それは、
「正しいことでも、やりすぎると別の問題になる」
ということです。
私は以前から、声が奥に引っ込みやすいことを指摘されてきました。
そのため、「声を前に出す」という意識は、自分にとって非常に重要でした。
だからこそ、しっかり前に出そうとした。
ところが、今度は前に出しすぎた。
言葉のアタックも強くなった。
結果として、歌がブツブツした。
これはボイトレを続けていて面白いところでもあります。
一つの問題を直そうとすると、今度は別の問題が見えてくる。
だから、以前の自分に戻ればいいわけでもない。
「前に出す」という技術を覚えたうえで、今度はその強さをコントロールする。
次の課題はそこなのだと思います。
「ブツブツ」を直すために、まず歌を流してみる
今回の経験をもとに、自分でできそうな練習を考えてみました。
① まず普通に歌って録音する
最初はいつもの歌い方で録音します。
後から聴いて、
「どこがブツブツしているか」
を確認します。
② 言葉を全部強くしない
次に、意識的にアクセントを減らして歌ってみます。
「全部をはっきり」
ではなく、
「必要なところだけはっきり」
というイメージです。
③ 息の流れを止めない
言葉が変わるたびに、声を出し直さない。
歌の中にある流れを維持する。
私の場合は、これがかなり重要になりそうです。
④ 強いところと弱いところを作る
全部を同じ強さで歌わず、
「ここは強く」
「ここは少し弱く」
と決めます。
すると、フレーズの中に動きが出てきます。
⑤ 最後に歌詞を文章として聴く
最後に録音を聴くとき、
「一つ一つの言葉が聞こえるか」
だけではなく、
「文章として自然に聞こえるか」
を確認します。
ここが今回の自分にとって、一番大事なチェックポイントです。
「はっきり歌う」ことを怖がらなくていい
今回の記事では、「言葉を強くしすぎるのはダメ」と書いています。
でも、だからといって、
「言葉をはっきり歌わないほうがいい」
ということではありません。
むしろ、歌詞を伝えるためには、言葉を明瞭にすることは大切です。
問題なのは、
すべての言葉を同じ強さで強調してしまうこと。
アクセントには、歌にメリハリや躍動感を与える効果がありますが、過剰なアクセントは不自然さやぎこちなさにつながる場合があります。
つまり、
「はっきり」+「流れ」
の両方が必要なのです。
今回は「細部を見すぎていた」
今回の自分を振り返ると、
「声を前に出す」
「言葉を強くする」
「アタックを強くする」
という細部ばかりを見ていました。
その結果、
曲全体がどう流れているのか
を見失っていました。
先生から「揺さぶるような歌い方がいい」と言われたときも、自分では「揺れながら歌っている」と思っていました。
でも、先生が求めていたのは、私がやっていたようなカクカクした揺れではない。
息の流れを保ちながら、声を細くしたり太くしたり、強くしたり弱くしたりする。
つまり、
細部を変化させながら、全体は流れている。
そういう歌い方なのだと思います。
「歌い方を変える」のではなく「歌い方を調整する」
レッスンを受けていると、
「前回と言っていることが違うのでは?」
と思うことがあります。
前回は「雑さも味」。
今回は「ブツブツしている」。
でも、これは矛盾していないのかもしれません。
前回は、私が丁寧にしすぎていた。
だから、一度それを崩した。
今回は、崩しすぎてしまった。
だから、今度は流れを取り戻す。
そうやって、
ちょうどいいところを探している。
ボイトレとは、単純に一つの正解を覚えることではなく、自分の声や曲に合ったバランスを探していくことなのかもしれません。
まとめ|言葉を伝えるには「強くする」だけでは足りない
今回のレッスンで、歌がブツブツ切れて聞こえた原因は、
言葉を一つ一つ強くしすぎていたこと
でした。
声を前に出す。
言葉をはっきりする。
アタックを強くする。
どれも大切なことです。
でも、それを全部の言葉に当てはめてしまうと、歌全体の流れが失われます。
大切なのは、
言葉を強くすることではなく、必要な言葉を目立たせること。
そして、
言葉を切るのではなく、息の流れの中に言葉を乗せること。
今回の私は、細かい部分にこだわりすぎて、全体の流れを見失っていました。
これからは、
「この言葉をどう歌うか?」
だけではなく、
「このフレーズ全体をどう流したいか?」
まで考えて歌ってみたいと思います。
まだまだ『希望の轍』は、先生に言われるたびに歌い方が変わります。
でも、それだけ自分の中に「こう歌いたい」という選択肢が増えてきたということでもあります。
次は、言葉をはっきりさせながらも、歌全体を途切れさせない。
そんな歌い方を目指してみたいと思います。
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