弾き語りで歌がギターに埋もれる原因は?歌を生かす「引き算」の考え方
ギターを弾きながら歌っていると、演奏に気を取られて歌が弱くなったり、歌詞の語尾がおろそかになったりすることはありませんか?
私もボイストレーニングで「希望の轍」の弾き語りに取り組むなかで、ギターを弾くことに意識が向き、歌の言葉を十分に扱えていないことに気づきました。
そこで考えたのが、歌をもっと頑張るのではなく、ギターの音量を抑えて歌を引き立てる方法です。
今回は、実際のレッスンで試した「引き算」の考え方と、弾き語りを改善するために意識したいことを紹介します。
弾き語りではギターに意識が向きやすい
歌だけに集中しているときと、ギターを弾きながら歌うときでは、意識の使い方が変わります。
コードやリズムを間違えないように気を配っていると、歌詞の一つひとつを丁寧に歌う余裕がなくなってしまいます。
私の場合、リズムに乗って歌うことはできても、フレーズの終わりになると、言葉を十分に意識できていないことがありました。
前回のレッスンでは、ギターに意識が向きすぎることで、歌詞の語尾がおろそかになることを指摘されました。
そこで今回は、歌のほうを無理に頑張るのではなく、ギターの音量を抑えてみることにしました。
ギターを小さくすると歌が引き立つ
きっかけになったのは、プロのシンガーソングライターのライブを見たことです。
演奏を聴いていると、曲の展開によっては、ギターの音がほとんど聞こえないほど小さくなる場面がありました。
それでも、歌が弱く感じるわけではありません。むしろ、歌に自然と意識が向かい、曲の流れや言葉が伝わってきました。
それを見て、弾き語りでは、常にギターをしっかり鳴らす必要はないのだと感じました。
自分で演奏すると、ギターの音をきちんと出したくなります。しかし、歌を聴かせたい場面では、ギターを控えめにすることも大切です。
Aメロのギターを思い切って小さくしてみた
レッスンでは、「希望の轍」の1番を、ギターの音量を抑えて演奏してみました。
特にAメロは、思い切ってギターを小さくします。一方、サビに向かうBメロでは、少しずつ通常の音量に戻していきました。
先生も、この方向性には同意してくれました。
ギターを小さくすることで、単に歌を聞き取りやすくするだけでなく、曲の展開に変化をつけられる可能性があります。
Aメロでは抑え、曲が盛り上がるにつれて演奏を戻していく。そうすれば、最初から最後まで同じ強さで演奏するよりも、曲にメリハリが生まれます。
さらに話は進み、Aメロではピアノを入れない構成も考えることになりました。
演奏を足していくことだけがアレンジではありません。あえて音を減らすことで、歌や曲の雰囲気を引き立てられるのだと感じました。
ギターを小さくしても、歌詞への意識は必要
ただし、ギターの音量を抑えれば、すべてが解決するわけではありません。
今回のレッスンでも、歌詞の扱いは引き続き課題でした。
ギターの音量を調整することと、歌詞を丁寧に歌うことは、別々に考える必要があります。
ギターを小さくしても、演奏に気を取られたままでは、言葉の終わりが曖昧になってしまいます。
そこで、練習するときは、次の点を意識してみることにしました。
歌詞の語尾を確認する。 フレーズの最後まで言葉を意識できているか確かめる。
AメロとBメロで音量を変える。 曲の展開に合わせて、ギターをどこまで抑えるか考える。
歌だけでも練習する。 ギターを弾かずに歌い、言葉の流れやフレーズの終わりを確認する。
録音して聴き返す。 自分が弾いているときの感覚と、実際に聴こえるバランスを比べる。
特に語尾は、弾いている最中には気づきにくい部分です。録音を聴き返すことで、歌が途中で弱くなっていないか、言葉が流れてしまっていないかを確認できます。
Bメロでは「前に出す声」と曲の雰囲気が課題に
今回、もう一つ気になったのがBメロの低いメロディーです。
低い音域では、意識しないと声が埋もれてしまうように感じます。そのため、私は声を前に出すことを意識して歌っていました。
ところが、先生からは、曲がマイナーに展開する部分では、声を前に出そうとすることが曲の雰囲気と矛盾しているのかもしれない、という指摘がありました。
つまり、声を聞き取りやすくすることだけを考えればよいわけではありません。
曲が盛り上がる部分なのか、落ち着かせたい部分なのかによって、声の出し方や表現を変える必要があります。
先生からは「じゃくり」を取り入れる案も出ました。今後、どのように使うと曲の雰囲気に合うのか、試していきたいと思っています。
弾き語りは「足す」だけでなく「引く」ことも大切
今回のレッスンで感じたのは、弾き語りでは、ギターを上手に弾くことだけでなく、歌と演奏のバランスを考えることも重要だということです。
歌がギターに埋もれると、つい声を大きくしようと考えてしまいます。しかし、ギターを控えめにすることで、歌を生かせる場合もあります。
また、曲の展開に合わせて演奏の強さを変えれば、アレンジにもメリハリが生まれます。
もちろん、ギターの音量を下げるだけで、歌詞の表現や歌の流れが自動的によくなるわけではありません。歌詞の語尾やフレーズの流れにも意識を向ける必要があります。
これからも「希望の轍」の弾き語りを練習しながら、どこでギターを抑え、どこで演奏を広げると歌が生きるのか、試していきたいと思います。
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