弾き語りで歌詞が雑になる原因

 弾きながら歌う練習を続けていますが、最近のボイトレで先生から、

「弾き語りをすると、楽器に意識が向くので、言葉の語尾がおろそかになりやすい」

と指摘されました。

言われてみると、確かに思い当たるところがあります。

ギターのコードを間違えないようにする。

次のコードを考える。

リズムをキープする。

右手のストロークを意識する。

そんなことを考えているうちに、歌のほうは「とりあえず歌えていればOK」という状態になっていました。

今回は、そんな自分の経験から、なぜ弾き語りでは歌詞が雑になりやすいのか、そしてどう練習すればよいのかを考えてみます。


弾き語りは「歌+ギター」だから難しい

一人で歌うだけなら、基本的には歌に集中できます。

ところが弾き語りになると、一気にやることが増えます。

  • 歌詞を思い出す
  • メロディーを歌う
  • 音程を取る
  • リズムを合わせる
  • コードを押さえる
  • 次のコードを考える
  • 右手のリズムを維持する

これだけのことを同時に行っています。

特にギターを弾き始めたばかりの頃は、どうしてもギター側に意識が持っていかれます。

「次はGだ」

「ここでコードチェンジ」

「このストロークを忘れないように」

などと考えていると、歌詞への注意力が下がってしまいます。

その結果、

歌詞は合っているけれど、言葉が伝わらない

という状態になりやすいのです。


特に雑になりやすいのが「語尾」

今回、先生から特に注意されたのが「語尾」でした。

歌い始めの言葉は、比較的しっかり歌えます。

ところが、フレーズの最後になると、

「まあ、ここまで歌えたからいいか」

という感じで、声が小さくなったり、息が抜けたりする。

これには理由があります。

ギターを弾いていると、次のコードや次のリズムに意識が移ってしまうからです。

つまり、

歌のフレーズが終わる前に、頭の中では次のギターの準備が始まっている。

これが弾き語りの落とし穴なのだと思います。


リズムの「表」は意識できても「裏」が雑になる

先生から聞いて、なるほどと思ったのが、

「リズムの表はまだいいけれど、裏にあたる語尾は惰性になりやすい」

という話でした。

ギターのリズムを取っていると、どうしても右手の動きやコードチェンジなど、演奏上のポイントに意識が集中します。

そのため、歌のアクセントや言葉の終わりまで丁寧に意識できなくなる。

例えば、

「夢を――」

と歌ったあと、本来なら次の言葉までフレーズとしてつながっているのに、

「夢を……はい、次のコード」

というように、無意識に歌を処理してしまう。

こうなると、歌詞が文章ではなく、単語の並びのように聞こえてしまいます。


「弾けるようになった」と「歌えるようになった」は別

弾き語りでは、ギターが弾けるようになると、それだけでかなり完成したような気分になります。

コード進行を間違えない。

リズムをキープできる。

歌も一応最後まで歌える。

これなら完成したように思えます。

ところが、ボイトレの先生からすると、

「ギターはできているけど、歌の表現が置き去りになっている」

ということがあります。

私も今回、まさにその状態でした。

これまで歌のレッスンで、

  • 言葉を大切にする
  • フレーズを文章として伝える
  • 言葉の強弱をつける
  • 歌詞の意味を考える

といったことを教えてもらっていました。

ところが、ギターを持った途端、それがかなり抜け落ちていたのです。


弾き語りでは「歌だけ」の練習も必要

では、どうすればよいのでしょうか。

一つは、ギターを持たずに歌う練習をすることです。

一度ギターを置いて、歌だけを歌ってみます。

すると、

「ここは言葉が弱い」

「この語尾が消えている」

「ここはもっと伸ばしたほうがいい」

といったことに気づきやすくなります。

その状態を確認してから、もう一度ギターを持つ。

すると、ギターを弾きながらでも、歌で注意するポイントが明確になります。


「歌+ギター」を分けて練習して、最後に合わせる

弾き語りでは、最終的には歌とギターを同時にできなければなりません。

しかし、最初から同時に練習すると、どちらかがおろそかになりやすい。

そこで、

① ギターだけ

② 歌だけ

③ 歌+ギター

という順番で確認する方法が役立ちます。

特に③で気をつけたいのが、

「ギターに歌を合わせる」のではなく、「歌とギターを一つの流れとして扱う」

ことです。

ギターのリズムに歌を無理やり乗せるのではなく、歌詞の意味やフレーズの流れを残したままギターを合わせていく。

これが弾き語りでは重要なのだと思います。


慣れてくると「ギターを弾くこと」を意識しなくなる

先生からは、以前ギターと歌のアンサンブルについても、

それぞれを頑張るのではなく、無意識にできるところまで持っていくことが大切

と教えてもらいました。

これは今回の問題にもつながっていると思います。

ギターを弾くことに意識を使っているうちは、歌詞がおろそかになる。

でも、コード進行やストロークが体に入ってくれば、ギターに使う意識が減っていきます。

すると、その分だけ歌に意識を戻せる。

つまり、

ギターが上達することも、歌詞を丁寧に歌うための練習になる

ということです。


弾き語りで「歌詞を伝える」ために

今回のレッスンで、改めて弾き語りの難しさを感じました。

ギターを弾きながら歌えるようになることが目標になってしまうと、

「最後まで間違えずに弾けた」

ことだけで満足してしまいます。

でも、弾き語りは演奏会。

ギターだけを聴かせるわけでも、歌だけを聴かせるわけでもありません。

ギターを弾きながら、歌詞をどう伝えるか。

ここまでできて、初めて弾き語りとして完成に近づくのだと思います。

今回、先生から指摘された「語尾を大事にする」という課題は、地味ですが重要なポイントでした。

これからは練習するときも、

「コードを間違えなかったか」

だけではなく、

「最後の言葉までちゃんと歌えていたか」

にも注意していきたいと思います。

弾き語りで歌が雑になるのは、歌が下手になったからではありません。

もしかすると、ギターに意識を使いすぎて、歌に使う意識が残っていないだけなのかもしれません。

次の練習では、ギターだけに集中する時間、歌だけに集中する時間、そして最後に両方を合わせる時間を作ってみようと思います。


関連記事

弾き語りで歌とギターがバラバラになる原因

アップテンポの曲ほど言葉を大切に|『希望の轍』で学んだ表現方法

歌がブツブツ切れて聞こえる原因とは?言葉を強くしすぎていた私の失敗

歌声に迫力がない原因は?声量ではなく『広がり』を意識してみた

 ボイトレ記録51「希望の轍」


コメント

このブログの人気の投稿

【ポケカラ練習】高橋真梨子「ごめんね」|Aメロとサビの歌い方研究

【ポケカラ練習】秋止符|堀内孝雄の低音の歌い出しを研究

ボイトレ記録26|「明日晴れるかな」の歌い方|Aメロで歌いすぎないコツと表現力アップ法