ボイトレ記録48|「あんこ」と言うだけで発声が変わる?言葉を使った驚きのボイトレ
現在は、発声を一から見直す「発声再構築中」です。前回に引き続き、発声は70%程度の力に抑え、無理に声を張り上げないことを意識しています。
今回の前半では、いつもの「あいうえお」や5トーンの発声に加えて、新しい練習が登場しました。それが、3文字の言葉を使った発声練習です。
私がとっさに選んだ言葉は、「あんこ」「いちご」「うるし」「えがお」「おこめ」。
最初は「こんな言葉で発声練習になるの?」と思いました。
ところが、実際にやってみると驚きの発見でした。
「あんこ」と言うだけで発声が変わる?言葉を使った驚きのボイトレ
2026年7月26日、48回目のボイトレレッスン。
レッスンはいつものように、前半が発声練習、後半が課題曲の練習です。
現在は「発声再構築中」。
前回から引き続き、発声は70%程度の力に抑えて、無理に声を張り上げないことを意識しています。
今回も、まずは基本の発声からスタートしました。
前半:発声練習
いつもの発声はそつなく終了
今回の発声メニューは、
- あいうえおの発声
- ダブル「あ~あ~」
- 「123454321」の5トーン発声
- 「あ」での発声
- 3文字を使った発声
- 滑舌練習
です。
「あいうえお」の発声と5トーンの練習は、今回も特に問題なく終了。
70%程度の力で、無理に声を張り上げない。この感覚も少しずつ定着してきたように感じます。
そして、ここから今回初めての練習が始まりました。
新しい「3文字発声」が登場
先生から、
「3文字の言葉を使って発声してみましょう。」
という新しい練習を教えてもらいました。
まずは「あいうえお」で始まる3文字の言葉を、それぞれ一つずつ考えます。
とっさに思いついたのが、
「あんこ」、「いちご」、「うるし」、「えがお」、「おこめ」
でした。
我ながら、なかなか渋いチョイスです。
まずは音程をつけません。
先生が言ったあとに続いて、
「あんこ」
「いちご」
「うるし」
「えがお」
「おこめ」
と言ってみます。
すると先生から、
「おっ、いいね。」
と一言。
どうやら、いい感じだったようです。
「頭の母音をそろえる」という練習
先生が教えてくれたのは、それぞれの言葉の最初の母音を、同じような状態で発声できるとよいということ。
普段の発声練習では、
「あ・い・う・え・お」
と、一文字ずつ発声します。
ところが、「あ」「い」「う」「え」「お」は、それぞれ口の形が違います。
そのため、声の出し方にもばらつきが出やすい。
ところが、これを「言葉」にすると、口は自然に次の音へ移動していきます。
「あんこ」
「いちご」
「うるし」
「えがお」
「おこめ」
といった言葉を使うことで、単音の母音だけを意識するのとは違った発声になるというわけです。
最初は「3文字の言葉を言っているだけ」にしか感じません。
でも、これが発声練習になる。
ここが面白いところです。
「あんこ」を5トーンに乗せてみる
続いて、この3文字の言葉を5トーンの音程に乗せていきます。
例えば、
「あんこ」
「あんこ」
「あんこ」
「あんこ」
……
最後は「あー」と伸ばす。
これを何度か繰り返します。
やってみると、不思議な感覚です。
発声練習をしている感じがあまりしません。
ただ「あんこ」と言っているような感覚なのに、音程は少しずつ上がっていきます。
そして、もっと驚いたのが、高い音になってもそれほど苦しくならないこと。
普段の5トーンなら、高いほうに行くにつれて「喉が苦しくなってきたな」と感じることがあります。
ところが、「あんこ」と言葉で発声すると、意外と安定しています。
「なんでだ?」
と思いました。
言葉にすると、音程を追いかけなくなる?
そこで、先生からこの練習の「からくり」を教えてもらいます。
単音で発声練習をしていると、どうしても頭の中が、
「次はもっと高い音だ」
「音程を上げなきゃ」
というように、音程を追いかけるモードになりやすい。
すると、支えまで上に上がってしまい、苦しくなってくる。
ところが、3文字の言葉を使うと、
「あんこ」
という言葉そのものに意識が向く。
そのため、音程が上がっていっても、支えが一緒に上へ逃げにくい。
そんな仕組みなのだそうです。
なるほど。
これは面白い。
2文字目、3文字目を発声したつもりで試してみる
続いて、今度は「あんこ」の2文字目、3文字目を発声したつもりで、単音で5トーンをやってみます。
違和感があります。でも、やってみると、違いがはっきりしました。
高いほうに行ったときに喉が苦しくなる感覚になりました。
「単音だと勝手に音程を追いかけるようになるのか」
「言葉に意識を置くと、音程に振り回されにくくなるのか?」
そんな感覚でした。
フラストレーションがたまるけど、これは驚いた
正直、この練習は発声練習している感覚がなく、かなりフラストレーションもたまります。
でも、それ以上に驚きました。
同じ音程の練習なのに、「音」を意識するのと「言葉」を意識するのとで、体の感覚が違う。
これは今まであまり考えたことがありませんでした。
発声というと、
「正しい音程を出す」
「きれいな声を出す」
ということばかり考えていました。
でも、言葉を使うことで、音程への意識を少し外せる。
これは、今後の発声練習でも使えそうです。
後半:課題曲『希望の轍』
「だいぶ波が出てきていいですね」
後半は、引き続き『希望の轍』。
まずは一度、通して歌います。
歌い終わると先生から、
「だいぶ波が出てきていいですね。」
との評価。
ここでいう「波」は、歌に抑揚や動きが出てきたということだと思います。
前回までの練習が少しずつ形になってきたのかなと思いました。
ところが、ここからまた新しい課題です。
アップテンポの曲は「雑さ」も味になる
先生から、
「アップテンポの曲は雑になりがちだけど、その雑さも味になります。」
という話がありました。
なるほど。
『希望の轍』のようなテンポのある曲は、すべてを丁寧に歌いすぎると、かえって勢いがなくなる。
多少の荒さや雑さも、曲のエネルギーになる。
これは以前から「丁寧に歌う」ことを意識していた私にとって、ちょっと意外な話でした。
ただし、先生からは続けて、
「丁寧な部分を加えるといい。」
というアドバイス。
つまり、
全部を丁寧にするのではなく、丁寧にする部分と、あえて雑にする部分を作る。
ということのようです。
「一度、ゆっくり歌ってみましょう」
そこで、一度ゆっくり歌って、細かく確認してもらうことになりました。
すると先生から、
「今は言葉の終わりの処理が均一に丁寧になっています。」
との指摘。
なるほど。
私は前回までのレッスンで「言葉を大切にする」ということを意識していました。
その結果、今度は逆に、全部の言葉を同じように丁寧に処理してしまっていたようです。
そこで先生から、
「一旦、全部雑にしましょう。」
と言われます。
これはこれで難しい。
「丁寧に」と「雑に」が頭の中でこんがらがる
前々回には、
「途切れた言葉であっても、文章として伝えるように意識する」
と教えてもらいました。
ところが今回は、
「一旦、全部雑にしてみましょう。」
と言われる。
私の中では、
「丁寧に言葉を伝えるの?」
「それとも雑にするの?」
と、すっかりこんがらがってきました。
一体どうすればいいんだ?
そんな状態です。
でも、考えていても仕方がない。
「いいや、言われたとおり、やっちゃえ。」
と、今度は思い切って雑に歌ってみました。
すると、
「いい感じ。」
とのこと。
なるほど。
やっぱり、自分で考えすぎていたようです。
「切る」「伸ばす」にも意味を持たせる
さらに先生から、もう一つ重要なアドバイス。
言葉を切ったり、伸ばしたりしている。
でも、そこに意味がついてくると、さらに良いとのこと。
これには納得しました。
先生に、
「ここは切って。」
と言われたから切る。
「ここは伸ばして。」
と言われたから伸ばす。
それだけでは、聴いている人には伝わりません。
なぜそこを切るのか。
なぜそこを伸ばすのか。
その歌い方によって、何を伝えたいのか。
そこまで自分で考えないと、単なる「先生に言われたとおりの歌」になってしまいます。
先生に「言われっぱなし」ではダメなんだ
今回、ここが一番刺さりました。
レッスンでは先生が、
「ここはこうしてみて。」
「ここは切って。」
「ここは伸ばして。」
と具体的に教えてくれます。
それはありがたいことです。
でも、いつまでも先生の指示だけを待っているのでは、自分の歌にはなりません。
「自分はこの曲をどう歌いたいのか?」
そこを自分でまとめていく必要があります。
そうしないと、いつまでも先生に見透かされて、
「そこじゃない。」
「こうしてみて。」
と言われ続けることになる。
今回、そんなことを考えました。
封印したビブラートも、ところどころ復活
そして最後に、前回から封印しているビブラート。
「今回は使わないぞ。」
と意識していたつもりなのですが、意識が途切れると、ところどころ自然に出てきます。
やっぱりクセになっている。
前回は「ビブラートをやめると歌がロックっぽくなる」という発見がありましたが、今回はそれを完全にコントロールできているわけではありませんでした。
まだまだ練習が必要です。
そして、もう一つ感じたことがあります。
今日は少し、
「歌に歌わされている」
ような感覚がありました。
自分が歌っているというより、曲の流れについていくのに精一杯。
そんな感じです。
この感覚を残したまま、本日のレッスン終了。
今回のレッスンで気づいたこと
今回のレッスン48は、前半と後半で別々のことをやっているようで、実は共通したテーマがあったように思います。
それは、
「音に振り回されず、自分の意識をどこに置くか」
ということです。
前半の発声では、音程を追いかけるのではなく、言葉に意識を置く。
後半の歌では、先生の指示をそのまま再現するのではなく、自分がどう歌いたいのかを考える。
どちらも、「音程どおりに歌う」「先生に言われたとおりに歌う」だけでは足りない。
自分の意識をどこに置くか。
そこが、次の段階なのかもしれません。
そして今回、「あんこ」「いちご」「うるし」「えがお」「おこめ」といった3文字の言葉が、思いがけず発声のヒントになりました。
発声は、声だけを練習するものではない。
言葉を使うことで、体の使い方まで変わることがある。
これは今回の大きな発見でした。
一方、『希望の轍』では、
「丁寧に歌う」
「雑に歌う」
「切る」
「伸ばす」
という技術そのものより、
「なぜそう歌うのか?」
を自分で考えることが、これからの課題になりそうです。
次回はもう少し、自分の歌を自分でコントロールできるようになりたいと思います。
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